碧い空色 [音楽]
モーツアルト/ピアノソナタ第4番変ホ長調K.282
第1楽章 アンダンテ(バロック風)
第2楽章 アダージオ(メヌエット)
第3楽章 アレグロ
少しうつむいて考え事をしながら歩いていて、ついソナタ形式を忘れてしまったのか、バロック風のアダージョ(アンダンテ?)から始まる。
ふと足元を見ると影が短くまとわりついていて、仰ぎ見ると
蒼く高い空があってそこを響きながら舞い上がる音楽がある。
モーツアルトの通常とはことなるが、ボクは清潔な余韻が残る一篇の詩のようなこの曲の第1楽章が好きです。
第1楽章に緩徐楽章を持ってくることはモーツァルととしては珍しい。ていうか、あんまりこういうのはないね。
デュルニッツという貴族(バロン)に依頼されて作曲した6曲の中の第4曲。番号をモーツアルト自身が付けたと言われているが彼は気まぐれだったのでホントかどうかわからない。
第2楽章と第3楽章には、あまりそれからのモーツァルトを想像させるような閃きというか霊感がないように感じるけれど、ボクはくり返しこの曲の第1楽章を聴いてきた。
ゆっくりと両足が地面から離れて行くような浮遊感と弾き手によっては、碧い空の色に耳も目も染まってしまいそうな清廉と清新があり、それはこの楽章だけで閉じてしまうけれど、ボクにはこの前にアレグロが置かれていないことでよけいにこの緩徐楽章の簡潔で淡い美しさが引き立っているように感じます。
書いている間に曲が終わってしまったので、また最初からかけ直しています。
ああ、やっぱり良いですね。きれいです。
コメント 0