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Blogの中の猫たち-182 [Blogの中の猫]

ハリネズミんちののほほんな毎日
ハリネズミさんちのステラくん


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目を閉じた猫というのはとても描きにくい。
最も特徴的な目が一本の曲線で終わる。
よほど特徴的なシーンであれば何とか描こうと思う。
今まで描いたものは確か2つか3つほどしかないと思う。
このステラくんは久しぶりの眠り猫である。
いやさ、『目を閉じた猫』と書かなければ身も蓋もない。
印象的な写真から自分の書きたいものを取り出すのは核になる物があるのが手っ取り早いのだけど、
猫が目を閉じると、突然不思議や謎が眠ってしまう。
それでも、このステラくんのポーズは眠り以外の想像をさせてくれるポーズでした。
なんというか、勝手にこちらが想像を加える事が出来そうなというか。

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無垢な眠りとも思えるし、目を閉じたばかりで、頭のなかに瞼が落ちる直前まであったステラくんが抱えている
日々の鬱屈(んなものがあるかどうか知らんけど…)やまだやり足りないことがあるのかもしれない。
にもかかわらず、心ならずも睡魔に負ける(ちょうど、あの幼い子供が遊び疲れて食事中に寝てしまうような)微笑ましさを含めた諸々を影や光で描きこんでゆく気持ちを持たせてくれる。
絵を鑑賞するのは、基本的にそれが具象であれ抽象であれ、多分にその人の感性の投影であるけれど、描き手と同じ感性の位置で観ることは稀である。
ボクが普段仕事として承知している古生物の画像はその多くが骨格からの形成と想像と現存生物への収斂の読み取りである。
多分に身勝手な想像である面を提供しているけれど、猫絵はそれとは違った楽しみを与えてくれる。

ステラくん…何考えてるんかね。
降り注ぐ光が暖かいのか、重いのか…ほんとに

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音楽は海軍都督ジャン・クラの『親密な詩』から。
第4番『熟考』飾りなく心だけが指を伴って音化してるモンポウの世界とは違って、ここにはまだ人の体温の生々しさがあり、作者の眉間の皺が想像できる。
それでも、綺麗とか簡潔とかいう表現に対する感想ではなく、描こうとするものに渦巻いている作曲者の内面が明確に打ち込まれている。
こういう音楽は聴くのに比べて弾く楽しみはあまりないのではないか…




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