はぐステ

うちの子供達がケーブルＴＶでお世話になっているキッズステーションが運営する『はぐステ』なる子育て応援サイトを見た。
いくつかのコンテンツを覗いてみたんだけど、『よみもの』というコンテンツの中にあった『昔あそびを教えて』を見つけた。
影絵って言うのが４回くらいのシリーズになっているんだけど、懐かしく眺めていた。
子供がまだ就学前、よくやったね。
特に３人目が出来る直前、妻が出産のために入院している時、長男と長女はベッドから降りて床に引いたボクの布団の中で、白い襖に映るボクの指先を、手のひらの動きを、寝るのも忘れてみていたっけ。
ボクは絵を描く時も、子供達にまず、ノートに自由に線を引かせ、子供達の書いた線を使って動物や昆虫の絵に仕立てた。
自分の描く線が思いもよらない動物の姿になる。
子供達はそれが大好きだった。
長男が芸術コースのある高校に進学したのも、そんな小さな時の刷込がとても大きいウエイトを占めているようだ。
ボクは定番の影絵もやったけれど、子供が一番喜んだのは、毎日適当に指を組んで映った影を、『何に見えるかな？』って聞いてやることだった。
彼らは、ボクの両手が作る影の塊から、自分の想像力でいろんな生き物を引き出した。
爪楊枝が刺さったトカゲだのスイカをくわえたガマガエルとか、訳の分からないものがたくさんあったね。
どんなことしたのかもう覚えていないけど、ボクの頭に両側から頭を寄せて何度も『も一回』と繰り返す子供達の目は、10時過ぎても寝そうにない輝きに満ちていた。
「おい。ガマガエルって覚えてるか？」
ボクは、こたつに顎を乗せてテレビを見ている長男（４月で高３）と、パソコンに向かってチャットをやっている長女（４月で高1）に尋ねた。
彼らは無言だったけど、驚いたことに何の迷いもなく、ほぼ同時にあの頃のボクのいい加減な影絵を自分の指で組んで見せた。
ねえ、子供って凄いね。

『はぐステ』にはいろんなコンテンツがある。
子育てにこれからはいるパパやママはきっと心に引っかかる何かを見つけるよ。子供は大きくなってもそれを覚えてる。
一緒に楽しんだことをね。
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