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ヨアヒム・ラフ応援団-4 [音楽]

ラフ/チェロとピアノのための小幻想曲OP.86”BEGENYUNG"

アンダンテ、クワジ・モデラート

Raff: Cello Concertos

Raff: Cello Concertos

  • アーティスト: Daniel Müller-Schott,Joseph Joachim Raff,Hans Stadlmair,Bamberg Symphony Chorus,Robert Kulek
  • 出版社/メーカー: Tudor
  • 発売日: 2005/08/02
  • メディア: CD


ボロディンの弦楽四重奏曲のようなノスタルジックな旋律が流れる。
この作曲家にはいい意味で聴衆に密着している。
孤高の芸術家というイメージはなく、大指揮者でもあったハンス・フォン・ビューロウとの終生変わらぬ友情を保ち得たのも彼の音楽性とその音楽への寄り添い方であったのじゃないか。
ボクはまだ、この作曲家の作品を聴き始めたばかりだけれど、過度な沈痛がなく、陰鬱な湿り気もない。
ブラームスのような目の詰んだ音楽ではなく、口ずさむ歌が素直に音符になったようなストーレートな美しさがある。
中間部のチェロのピチカートとピアノのコケットなやりとりは一風変わっていて面白い。
こんなチェロとピアノのやりとりは聴いたことがなかった。
というか、誰もこんなこと思いつかなかったんだね。
それにしても、このメロディラインのしなやかで優しい歌はチェロがViollin Celloと呼ばれる由縁を想起させるね。
この人はオーケストレーションでリストの主要な作品を受け持ち、その主要なものについておそらく、リストその人よりも重要な役割を果たしたのだろうと思うんだけど、リストのピアノが持っているデモーニッシュ技術はない。
でも、代わりに中庸の閃きがあり、こんなにも美しい音楽が残っている。
隠れた名曲といわれるものは少なくないけれど、この人の底はまだ見えない。
聴くべきものが凄く多い。
いろんな演奏家で聴いてみたいんだけど、選択できるのはいくつかの交響曲とピアノ協奏曲くらいなのです。
これからです。これから。

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