絵本-象と木の物語 [本]
■ 象と木の物語 ■
『言葉なきもの達のために』という奉句があり、重い物語が簡潔な言葉で語られる。
現実を知る大人達には、言葉なき二つの自然(いきもの)に近く接して生きる作家ジン・ビンの言葉が切ない。
淡々木と象を物語る。
人は象が好きなのだと彼女は書く。好きだからこそ人は人の立場から自然を自分の世界に引き込む。
絵はさらに簡潔な線を描き込んだだけで、そのシンプルなかつて幸福であった世界を描く。
あるがままを包むおおらかさは、残念ながら人にはない。
箱船を造ったノアは、神の声を聞いたにすぎないのだ。
子供達はその物語に深く踏み込む力はなくても、まだ白いままの心のキャンバスに人間が登場しない本当の幸せな世界があることを描き込むことだろう。
UA(ボクは彼女を『アメトラ』というちょっとYUKIっぽい写真に惹かれて聴いていたことがある。
フィーリングはもっとアメっぽい矢野真紀ってところかな。NHKの『ううあ』のお姉さんでもあるね。『森のクマさん』なんか聴いたことあるよ。)が和訳した絵本だと聞いた。
彼女はいろんなことをやってるんだなあ。
この『象と木の物語』はAmazonで売ってる。
あなたが大人なら胸を衝かれるだろう。
取り返しのつかない年月にただうなだれて足許を見つけるしかない。
一冊の絵本でも、真剣に考えることができる。
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