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学術的復元と絵の美しさ [仕事の雑記帳]


 パタゴサウルスを描いてみた。骨格というのは化石なんだけど軟骨の消失した骨をつなげてがんばったところで生き物の持つ美しさは出てこない。どんなに醜い動物でもその形には自然の持つ合理性があり、生き物としてのバランスが保たれている。学者の先生の説を骨格に乗せ、そのまま絵にしているものを小学生向けの図鑑でもよく見る。曰く大型の竜脚類の頭骨と頸骨のつながりは完全に口の部分が真下を向くほど下向きでないと脱臼している可能性がある。忠実にこれを意識して絵を描いた事があった。でも、どう見ても生き物として美しくない。学説通り描こうとすると、えらい労力がいる。自分が生き物として不自然な形を描いているという本能的な厭気が邪魔をする。合理的な説だと思う。でも、多くの古生物イラストレーターがこれを無視するのは、海外のイラストレーターが不勉強なのではない。絵描きはもっと直感的に生き物を意識してるんですね。………で、私は極端な描き方はやめてしまいました。もっと気楽に見てよね。間違いがあると許せないと思う学者さん。生き物には骨からだけでは推測できない自然さがあるのよね。


 


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