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室内楽の宇宙-秋にかけがえのないもの [音楽]

 ブラームス/クラリネット三重奏曲イ短調op.114


秋は何故かブラームスを聴くことが多い。深夜ヘッドフォンをかけ続けても、辛くならない季節だからかね。
時折冴えるような月の姿と窓を開けて凛とした空気を室内に入れながら、熱いコーヒーを啜り、一枚多めに羽織れば気分が落ち着く。
一つ一つの楽章のクオリティが高いクラリネット五重奏曲よりも、ボクはメロディアスな三重奏曲の方が好きだ。
ブラームスはクラリネットを使用した室内楽曲を4曲残したが、その全てが晩年に集中している。
クラリネットの錆びて柔らかい陰影を帯びた音色が諦観という言葉で言い表されるブラームスの晩年の心境とシンクロするからだろうか。
クラリネットは衰微していたブラームスの創作意欲をたちまちにして蘇らせた。
それは名手ミュールフェルトとの邂逅がまねいた奇跡だね。
この作品は4曲の中で一番最初に書かれたものだが、シンプルで風通しの良い美しいニュアンスに溢れた名作です。
普段ボクが聞くのはウラッハではない。
ウラッハは素晴らしいけれど、もっと冴えた音色ですぐそばに、ふうわりとした雰囲気を感じたいのです。
硬さを避け、たっぷりと歌い、雑音のないレンジで。
アルフレート・プリンツがいい。
第1楽章 アレグロ 素晴らしい歌。気品あるロマンティックの極み。
第2楽章 アダージオ柔らかな旋律とチェロの豊かさ、ピアノのマルカートな音色が冴えます。
第3楽章 アンダンティーノ・グラツィオーソ
第4楽章 アレグロ 
どこから聴いてももたれない作品ですね。


ブラームス:クラリネット五重奏曲

ブラームス:クラリネット五重奏曲三重奏曲

  • アーティスト: プリンツ(アルフレート), ブラームス, ウィーン室内合奏団 
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2004/03/24
  • メディア: CD(おすすめ!)


 
ブラームス:クラリネット三重奏曲

ブラームス:クラリネット三重奏曲

  • アーティスト: ライスター(カール),ブラームス,ドンデラー(ゲオルグ),アマデウス弦楽四重奏団,エッシェンバッハ(クリストフ)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2004/06/30
  • メディア: CD


ブラームス:ホルン三重奏曲

ブラームス:ホルン三重奏曲クラリネット三重奏曲

  • アーティスト: ウラッハ(レオポルト),ブラームス,コッホ(フランツ),バリリ(ワルター),ホレチェック(フランツ),グヴァルダ(フランツ)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 1998/12/19
  • メディア: CD

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