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ウクライナ民謡による狂詩曲 [音楽]

セルゲイ・リャプーノフというピアニスト兼作曲家がいました。
名前からしてこのロシア人
、バラキレフの弟子であり、ロシア国民音楽派の影響を強く受けています。
彼は多くのロシア民謡の収集家であり、ピアニスト兼作曲家としては超絶技巧練習曲を書いたりしていてピアノのテクニックにも相当のものがあったようです。
余り作品は知らないのですが、エフゲーニ・スヴェトラーノフが故郷への遠吠えのように吠えまくった交響曲第1番とかがCDで聴けたりします。
ピアノ協奏曲も2曲くらい聴いたことがありますが、曲としては16分ほどのこのピアノと管弦楽のためのウクライナ民謡による狂詩曲OP.28が最も気に入っています。
適度のローカリティと豊かな情感に溢れていて魅力的です。
木管の奏する民謡主題はしつこいくらい出てきますが、嫌味ではなく、メランコリックな情感が美しく、ボロディンの『ダッタン人の踊り』の一部を思い出します。
後半のラプソディの早い部分のティンパニの扱いなんかはロシア!っていう野趣が感じられますが、手放しでわめき散らすのではなく、適度な抑制が効いていて好ましいものです。
要はスベちゃんのように「オラが国サ」の演奏になると、どうなるかは分かりませんが、演奏するものが節度ある扱いをすれば、この曲は素晴らしい作品になるのです。

ボクが聴いたのはマイケル・ポンティのピアノでウェストファーレンSOをジークフリート・ランダウが指揮するというVOXお得意のマイナースタッフでしたが、ポンティはいいです。堅めのソノリティが旋律を装飾する時華やかな気分があって、雰囲気に満ちています。メランコリックな情感も品よく捉えていていい演奏です。
マイナーですが聴かせますよなかなか。

バラキレフ/ピアノ協奏曲1,2番 リャプーノフ ピアノと管弦楽のためのウクライナ民謡による狂詩曲(輸入盤)HMV






 

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