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ガルッピのソナタ [音楽]

ガルッピ/ピアノソナタ第5番ハ長調

第1楽章 アンダンテ
第2楽章 アレグロ
第3楽章 アレグロ・アッサイ

バルダッサーレ・ガルッピについてはほとんど知識がない。
オペラ・ブッファ(庶民的オペラ)の作曲家として有名であったと言うこと、チェンバロの名手であったということ位です。
ヴィネツィア生まれの生粋のイタリアーノ。
この人のチェンバロ曲はよく歌っていて平易で愛らしい。
ただ、これをピアノで演奏するピアニストはスカルラッティなんかと同様に非常に限られている。
ここで取り上げた第5番のハ長調はポピュラーであることは確かだろうけれど、ボクは青年時代のベネデッティ=ミケランジェリが弾いた演奏で知るのみでした。
ボクの学生時代、キングレコード(LONDON)から出ていて、確かベートーヴェンの第32番のソナタとカップリングされていたと思います。
カタログに生きているかなと思ったのですが、輸入盤にありますね。
日本人も録音しているけれど、ボクはグランドで弾いた近代的ガルッピとしてはこのミケランジェリを凌駕するのはちと難しい。
いうほどたいした曲ではなくて、お子様の練習曲のような教材的な作品です。
速度標記を見てわかるようにだんだん早くなって行くのですが、ボクが好きなのは第1楽章の明晰な歌です。
何人かのピアノで聴いたのですが、やっぱりこの怪人の演奏を凌駕するものはありませんね。
青年期に弾いた音楽と晩年弾いた音楽、その演奏がほとんど違わないのがミケランジェリで、アルゲリッチに言わせると「完璧」だそうで、ただ、「完璧」であるということは変化がないともいえるとチクリと言って、お師匠さんに一刺ししていましたが、両者の気質がよくあらわれていると思ったものでした。
で、このソナタの第1楽章の素晴らしさは、この曲自体が持つ瑞々しさと明朗な歌、加えてミケランジェリのくそまじめなのにやっぱりイタリア人のカンタービレの血が歌っている1音1音の粒立ちの見事さですね。
単調で、何てことはない旋律なのに、なんか何度も聴いてしまうのです。
ミケランジェリの指先のマルカートなタッチが冴えきっていて練習曲のような楽曲が素晴らしい雰囲気を持った優雅さを醸し出します。
こういう演奏、彼はベートーヴェンの第4番のソナタでもやっています。ゆっくり過ぎるという人もいますが、それは素敵な雰囲気を持った演奏でした。
てなわけで、
ちょいとこの第1楽章を紹介。

Beethoven: Piano Sonata No.32

Beethoven: Piano Sonata No.32

  • アーティスト: Baldassare Galuppi,Domenico Scarlatti,Ludwig van Beethoven,Arturo Benedetti Michelangeli
  • 出版社/メーカー: Decca Special Imports
  • 発売日: 1999/05/24
  • メディア: CD

20世紀の偉大なるピアニストたち~アウトゥーロ・ベネティ・ミケランジェロ

20世紀の偉大なるピアニストたち~アウトゥーロ・ベネティ・ミケランジェロ

  • アーティスト: ミケランジェリ(アルトゥーロ・ベネデッティ),ドビュッシー,ガルッピ,スカルラッティ,ラヴェル,グラシス(エットーレ),フィルハーモニア管弦楽団
  • 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1998/12/16
  • メディア: CD(上記と同じソースです。)

ガルッピ:ピアノ・ソナタ集

ガルッピ:ピアノ・ソナタ集

  • アーティスト: (関孝弘、日本人です。)
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 1997/09/24
  • メディア: CD

 

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コメント 1

gyaro

午後の憩いにぜひ聞いていたい曲です^^
普段あまり聞かないジャンルだけに新鮮でした♪
by gyaro (2009-02-19 12:04) 

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