ナイトウィッシュ小考 [音楽]
ジジイが聴くような音楽ではないかも知れンけど、
Nightwish(ナイトウィッシュ)の2005年までのアルバムはずっと聴いてた。
それから聴かなくなったのは、彼らの音楽が自分に合わなくなったと言うより、ボーカルが変わったことが大きかった。
つまり、ボクは今考えるとターヤ・トールネンというボーカルのファンだったことになる。
フィンランドの冷たい荒野を走る鬼火のようなスケールと正確な音程はシンフォニック・メタルバンドとかオペラティック・メタルとかにカテゴライズしたくなるのも頷けるスケールを持っていた。
ナイトウィッシュはトールネンを解雇した2005年10月に初期の活動停止を行い、その後のバンドの方向性を決める重要な女性ボーカルの選抜を行った。
採用されたオルゾンはきれいな声をしているけれど、トールネンが持っていた感性を足許から引っこ抜いてゆくようなへヴィなサウンドに完全に拮抗し得る説得力は持っていない。
バンドはその意味でボーカルを生かすための方向転換を行った。
それはそれで成功したのだろうけど、声楽の基本的な楽器としての声を完璧に使いこなしたターヤ・トールネンの存在はやはり大きかった。
ボーカルが代わり、音楽は繊細さを得、ライブよりもスタジオ録音の完璧さが目立つようになった。
傑作『エンド・オブ・アン・エラ』のブレス・ザ・チャイルドやここで紹介した有名なファントム・オブ・オペラやスライング・ザ・ドリーマーでの肉声の持つリリシズムがヘヴィなメタルサウンドのフォーマットの上を走るカタルシスは今の彼らにはない。
美しくなったけどね。
ご訪問ありがとうござます。
毎年この時期にしかお邪魔しませんが、毎度美しく、落ち着いた曲を紹介して下さり、自分の聞く音楽が広がっています。
by alex (2011-02-28 11:41)
様々なジャンルを聴かれるのですね。
by Silvermac (2011-02-28 15:09)
alex さん コメントありがとうございました。
Silvermac さん。次女の聴く音楽だけはダメですね。車に乗ったら自分のCDをかけて『どう?』と聞かれるのですが、返答に窮します。
by Mineosaurus (2011-02-28 20:39)