11歳の編曲者 [音楽]
モーツァルト/ピアノ協奏曲第2番変ロ長調K.39
第1楽章 アレグロ・スピリツォーソ
第2楽章 アンダンテ
第3楽章 モルト・アレグロ
K.39は紛れもない習作です。
この頃のモーツァルトは11歳。
彼のこの頃のピアノ協奏曲はエマニュエル・バッハやホーナウアーやエッケルト、この曲のベースになっているラウバッハやショーベルト等の作曲家のソナタの編曲版です。
ちなみにこの曲は第1楽章がラウバッハのチェンバロとヴァイオリンのためのソナタ作品1-1の第1楽章。
第2楽章はJ.ショーベルトのチェンバロのためのソナタ作品17-2の第2楽章。
第3楽章はラウバッハの作品1-1の第3楽章です。
第1番から第4番は習作ではありますが、後のモーツァルト特有のリズムと天才的なというより、天才の音表現のエッセンスが芽生えている。
例えばこのK.39のアンダンテは、その旋律の取り方やピアノパートの呟きがあのピアノ協奏曲第21番のアンダンテのイメージを彷彿とさせる。
『おや、』と思わせるに十分だし、誰もがどこかで聴いたことがある懐かしさをもっている。
音楽の骨格は他者からの借り物であるけれど、それ故にハイスピードでモーツァルトを通過してきた純粋で、抜けきった深みにはかけるけれど、ひとつの老成を聴いたような妙な錯覚に陥る。
それはわずか11歳の少年が小手先で塗り直した音楽があまりにも計算された躍動感に溢れているからかも知れない。
- アーティスト: カール(エンゲル),モーツァルト,ハーガー(レオポルド),ザルツブルク・モーツアルテウム管弦楽団
- 出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン
- 発売日: 1999/02/24
- メディア: CD
ボクが聴いているのはマレイ・ペライアの演奏です。やっぱり習作はいかなモーツアルトでも、全集のカタログにすら入れていないピアニストがほとんどです。
アシュケナージは入れてるかも知れない。
はじめまして。poohnyan2と申します。
yuki999さんにはお世話になっていて、
そちらのブログから飛んで来ました。
愛想なしですいませんが
とにかくnice!です。よろしくお願いします。
応援☆です
by poohnyan2 (2009-02-11 19:18)
モーツァルトってやっぱり凄い人なんですね!!
11歳って、まだ子供じゃないですか。。。
by とも (2009-02-11 19:24)
天才少年ですね!
by 笑いの使者 (2009-02-11 21:50)
こんばんは。
この間、NHKでモーツァルトの歌劇「偽の女庭作り」をやっていましたね。
これも確か12.3歳の時の作品だったと思います。
ストーリーはちょっと…でしたが、音楽はさすがモーツァルト。
やはり天才だと思いました。(^-^)
by もに (2009-02-12 20:21)
モーツァルトの人生は普通の人の人生を三十数年間に圧縮したものですね。その中に幸せの絶頂と貧困のどん底と、芸術家としての華と苦悶が間断なしにつながっています。人生が短かった分、密度が濃いんですね。
by Mineosaurus (2009-02-12 21:01)
まさに天才ですね。
by yuki999 (2009-02-13 03:34)