ロドロン

モーツァルト／（３台のピアノのための）ピアノ協奏曲第７番ヘ長調K.242『ロドロン』

第１楽章　アレグロ
第２楽章　アダージオ
第３楽章　テンポ・ディ・メヌエット

ピアノ｛当時は小型だったとはいえ）３台並べて弾くというのは、よっぽどの余興でなければやらないことだろう。
かなり珍しい作りだし、ピアノの得意な素人の家庭用に作られた作品だろう。３台目のパートは割愛されても、そんなにダメージはないみたいだし、実際モーツァルトは自分と姉のナンネルが弾くために２台のピアの用に編曲したと言われている。
ただ、できあがった作品は単純で楽しくそれぞれの技量の範囲を計算された作りになっていて、他のモーツァルトの作品と比べて価値的に低く見る人も多い。
でもね、ザルツブルクの貴族エルンスト・フォン・ロドロン伯爵夫人マリア・アントニアとその二人の娘アロイジアとヨゼファのために書かれたこの作品はプロフェッショナルが作曲した立派な傑作です。
夫人とその娘達の技量を把握し、楽しんで弾けるレベルでオーケストラと絡め、弾き終わったときの効果も計算されている。特に第２楽章のそれぞれのパートの優しげなフレーズが重なって行くメロディの取り方はチャーミングで、たどたどしさすら魅力的だ。
表現者としてピアノを弾くことを職業とするモーツァルトが純粋に他人が弾くためのレベルを推し量った上で書いている。
いい絵描きは筆を止めるところを知っているものなのです。

ところで、こんな構成で弾くことなど滅多にないのだろうね。
例えばもともとデュオで活躍していたコンタルスキー兄弟やラベック姉妹やデュオ・クロムランクとかに友人のピアニストがもう一人加わったり、一人は弾き振りしたりね。
ボクが聴いているのはＣＤのカタログにあるのかどうかも判らないけれど、アシュケナージとバレンボイムにフー・ツォンという組み合わせで、多分アシュケナージがイギリス室内管弦楽団を指揮しながら弾いているのだと思う。
ちっともたどたどしくないけれど、楽しさは伝わるよ。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第6番/第７番

 

• アーティスト: ビルソン(マルコム),モーツァルト,ガーディナー(ジョン・エリオット),イングリッシュ・バロック・ソロイスツ,レヴィン(ロバート),タン(メルヴィン)
• 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
• 発売日: 2005/12/14
• メディア: CD

これしかなかったね。古楽器だね。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第7

• アーティスト: ブレンデル(アルフレッド),モーツァルト,マリナー(ネビル),アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ,クーパー(イモージェン)
• 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
• 発売日: 1994/10/05
• メディア: CD

モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調・３台のための協奏曲

• アーティスト: ラベック姉妹,モーツァルト,ビシュコフ(セミヨン),ビシュコフ(セミヨン),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
• 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
• 発売日: 1993/09/05
• メディア: CD

コメント 7

3台とは珍しいですね。
by 笑いの使者 (2009-02-07 01:03) 

おはようございます。
☆
by yuki999 (2009-02-07 06:43) 

ご訪問&niceありがとうございました。
2台のは聴いたことがありますが、3台のための協奏曲があったのですね。
by nyankome (2009-02-07 06:47) 

はじめまして。
モーツアルトは映画の『アマデウス』程度の
知識しかないのですが。。。

by ecco (2009-02-07 21:35) 

あの映画はある意味サリエリの映画でしたね。
実際のモーツァルトは父に送っていた手紙などから想像するともっとプロフェッショナルだったような気がします。
by Mineosaurus (2009-02-07 23:25) 

モーツァルト知っていますよ！！名前だけですが；；
でも、中学の音楽で聴いた記憶もあります♪
by とも (2009-02-08 06:10) 

初めまして、ご訪問＆niceありがとうございました。
「アマデウス」ほどしか知らないんです
曲の幾つかは聴いた事あるはずですが＾＾。
おはぎちゃんときなこちゃんが可愛いです♪
by 甘茶 (2009-02-08 08:57)