最後の角竜 [仕事の雑記帳]
最後の角竜
子供の頃から好きだった恐竜。
それはティラノサウルスではなく、三本の角を持つ周飾頭亜目角竜類の完成形。
トリケラトプス・ホリダス
最後の角竜にして最大最重。
アメリカとカナダで大量の骨格が発見されており、群れで行動していたことが定説となっている。
同時期の白亜紀後期のニッチに君臨していたのはご存じティラノサウルス・レックス。
トリケラトプスはその好餌でありつつ、非常に剣呑な餌でもあった。
他の同類が同部を軽量化することによって大きな襟飾りを支えたのとは異なり、彼は頭骨を重量化し、頑丈な頭部と太く、中身の詰まった骨格によってフリルを支えた。
彼らのフリルには軽量化のための穴がなく、重厚である。
ティラノサウルスが重く頑丈な頭骨へと進化した有り様と軌を一にしている。
しかも、彼らはただ草を食べて生きているおとなしいだけの供物ではなかった。
12メートルの体長は壮年のティラノサウルスのそれと十分に拮抗し、いざとなれば暴君に致命傷を与えられる武器を用意していた。
個体変異が様々異種同類を立てさせたが、いまではただ一種類のみとされている。
守備主体の生き物として、種の進化を必要としなくなった恐竜。
種の保存のために彼らは仲間同士過激な闘争に明け暮れた。
傷ついたものは暴君(ティラノサウルス)への供物。
已むに止まれぬ本能が鉄壁の守備にひびを入れる。
その先に開けた滅びから生まれた新しい生き物の世界。
でもその収斂進化の行き着く先にある現代。
次の命の兆しを宿すべき母なる地球の包容力はもう残り少ない。
2010-04-17 09:46
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コメント(9)
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ウォーキング・ウィズ・ダイナソーは、、、行かれますか
結構面白そうです d(⌒ー⌒)nice!!!
by emuzu (2010-04-17 10:11)
お早うございます。
「次の命の兆しを宿すべき母なる地球の包容力はもう残り少ない。」という言葉に自然を破壊する人類への自然からの怒りを感じます・・・
by yakko (2010-04-17 10:18)
emuzuさん:コメント有り難うございました。ウォーキング・ウィズ・ダイナソー。面白そうだけれど、ちょっと遠いねえ。
yakkoさん:コメント有り難うございました。
人類が生まれる遙か以前に地表にはい上がってきた生物から現代まで、自分の住む大地と空にこれほどの変化を与えた生き物は皆無でした。『人工』って言葉、人が生まれる以前は生まれようがない言葉ですよね。
by Mineosaurus (2010-04-17 14:39)
どんな色だったのかを考えるとワクワクします。
by デルフィニウム (2010-04-17 20:06)
デルフィニウム さん:コメント有り難うございます。大型の恐竜は今のサイやゾウなんかと同じで柄があんまり必要ないんでしょうね。肉食も草食も体が大きくなったら目立つも目立たないもないですからねえ。
でも色は唯一自由な部分ですので好みがでますね。
by Mineosaurus (2010-04-17 22:41)
凄い角ですね。
ちょうどライオンが水牛とかを襲うのと同じような感じで、返り討ちにされてしまうリスクも高かったんでしょうね。
by mito_and_tanu (2010-04-18 15:22)
mito_and_tanu さん:コメント有り難うございました。小縞ちゃん元気な様子ですね。久しぶりに拝見しました。
by Mineosaurus (2010-04-18 19:50)
迫力がありますね。
by yukikaze (2010-04-18 20:36)
yukikaze さん:コメント有り難うございました。
by Mineosaurus (2010-04-18 20:45)